松本ヒデオ展

松本ヒデオ展

会期:2019年9月14日(土)~9月29日(日)

「ディテールの連鎖」

1980年代から制作上で見つけた土のひびや皺を表層に用いて作品を創り、そしてまた次の制作上で新たなディテールを見つけ作品を創るという連鎖で制作を続けています。今回の游彩での個展も「ディテールの連鎖」をテーマにした中での3つの視点から作品を発表します。

 

 <メインギャラリーでは>

陶板を重ねて、瀑布図として見立てた作品を展示。1985年から1995年まで水の表層をテーマにタタラ板にナイフで線を刻み、その痕跡に呉須を使ったブルーの作品を制作していました。そして石・岩肌のディテール作品、そして粒・糸状の磁土を石膏型に圧縮して生まれる陶磁の質感だけを意識した白の作品を制作。2018年からその糸状磁土を圧縮した線のディテールに呉須を使ったブルーの作品を制作し始めました。色々な方向に走る線模様を瀑布と見立て、瀑布図をテーマとした壁作品(Falls)です。その瀑布図壁作品と建築模型としての立体作品・Falls Villa を展示します。

 <メインギャラリー横の中ギャラリーでは>

[ Holy Hole ’19 ]を展示。

細片・糸状磁土を石膏型に圧縮した表層ディテールが古典的石造建築のイメージと重なることから、実体の無い穴(空)をこの陶磁のディテールの質感を用いて装飾しています。この行為で単なる穴(空)を神聖な空間造形へと変換できればという作品です。

 <茶室では>

作品の一部を廃棄していた時、粉砕で生じた微細な砕片にも制作手法の質感が残っていました。その廃棄残片も造形としての「場」や「立体」を創り出せる粒子となるのではと感じ、今回その細砕片を使い砂丘のような直径2m高さ10cmの低いドームを展示します。

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