2012.12.14
館の和室の席披き
館の和室の炉に火を入れました。阿佐ヶ谷にあります星岡を主宰なさっていらっしゃる井関宗脩先生が席披きの茶事をしてくださるとのことで、11月22日の亥の日に決まりました。
テーマは「龍」!
持ち時間2か月の間に、龍の体のバーツにそれぞれの役割を持たせるという館らしい茶事にしました。
作家の皆様は、もちろんお茶道具制作は初めてです。
基本的な「用」の部分さえ押さえてくだされば、後は自由に作品作りをしてくださいとお願いした結果、楽しい作品が揃いました。(ぎりぎりの方もちらほら…)
先ずは待合からストーリーが始まります。
寄付きのパネル(龍のエネルギー):「惑星の秩序」塩澤文男作
- 手水鉢(お腹):加藤亮作 FRP
大バケツ:川口淳作 磁器
そして、茶席では…
- 濃茶器(玉):加藤尚子作 パート・ド・ヴェール
- 薄茶器(鱗文):木本和志作
磁器+シャモット
- 窯蓋(眼):秋濱大克作 琥珀・銅・金箔
点心の中にはもう一方の眼、ライチ「竜眼」を入れていただきました。
- 蓋置(爪):佐藤忠作 鉄
- 主菓子皿(鱗):工藤茂喜作 ヒノキヘギ板・漆・黒箔
和菓子 銘「金呑運」
- 干菓子皿(鱗):工藤茂喜作 ヒノキヘギ板・漆
- 水指(雲):井上敦史作 さわら材
- 建水(ひげ):池田和広作
既成の建水に金箔漆絵
- 軸棒先(ツノ):森野彰人作 磁器焼き締め
- 花入れ(龍の起こした渦巻):高津未央作
軸は、パウル・クレーの「詩の始まり」と題された、アルファベット26文字が散らされている作品を軸装したものです。
作家の方々の作品一点ずつがこのお茶事によって組み立てられ、同席されたお客様によって、素敵な詩ができますようにとの思いです。
お薄のなかには、金箔が落とされ、7人のお客様によって飲み干されることにより、シェンロン(龍神)が現れ、みなさまの願いを一つかなえてくださいます・・
これってドラゴンボールの世界でした。
そして最後に…!!
迫力ある龍神がみなさまをお見送りします。
- 「龍」塩澤文男作 アクリル
この玉の中に、みなさまの詩が込められております。
- 加藤亮作 アクリル樹脂