2016.2.13

手すき和紙体験会

2月12日(金)に「手すき和紙体験会」を実施致しました。

講師には元軍道紙職人の中川幸子氏をお招きし、和紙の作り方だけでなく、
原料とする楮についての説明や、原料処理も教えて頂きました。

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かつて、楮の栽培や紙漉きは農家の方の冬の間の副業にもなっていたそうです。
1年で3メートルほどの長さに育った楮を12月~1月の寒い時期に刈り取りをします。

刈った後は、蒸してふやかし、3層の皮と芯棒に別けます。
(芯棒の部分は、虫喰いやカビてしまう事が有るため使いません)

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蒸された楮は自然のほのかに甘い香りがしました。

 

皮は3層になっており、表皮部分を「スクレイパー」という道具で削ぎ、層の仕分けをします。

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この際に、白い層のみに仕分けるか、緑の繊維を残したりするかによって色味が異なるそうです。
皮だけになった楮は長い繊維質になっているので、
紙漉きをしやすくするために叩いて繊維をほぐします。(叩解)

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ほぐされた楮は水を入れた舟(容器)の中に入れ、トロロアオイから抽出される粘液とよく混ぜます。

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水に浸して粘液のでたトロロアオイ

水の中に楮の繊維とトロロアオイを入れ、均一なるように混ぜます

水の中に楮の繊維とトロロアオイを入れ、均一なるように混ぜます

この時に、とろみが多いと薄くピシッとした「流し漉き」和紙に、
とろみが少ないと厚めの「留め漉き」和紙を漉く事が出来ます。

簀桁を何度か水にくぐらせ、楮の繊維を均一にする作業は、
寄りを作らないように振るうことが難しいようです。

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漉き込んだ和紙は、不織布に乗せて
各々和紙に素材を載せ、オリジナルの和紙に仕上げていきます。

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最後に薄く漉いた和紙で素材を挟み込み、木の板に張り付けて乾燥させ完成です。
体験教室では、時間がないため、中川氏の工房にて完全に乾かして頂き、皆様にお届け致します。

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普段何気なく目にしている和紙も、原料の楮から触れることで、
より手間暇かけられた和紙の奥深さを知ることのできる機会となりました。


 

講師のご案内
中川幸子 (紙しごと双清 代表)
軍道紙(東京都指定無形文化財)の元職人。
伝統的な流し漉きでの紙漉き体験の折に、原料である楮が紙になるまでの過程を知り、
工程を知ってもらう事が和紙を知ってもらうことと考え、
自分で育てた原料と道具一式を持参しての出張紙漉きを始める。
同時に、原料である楮・とろろあおいの栽培・加工・流通の仕組みづくりを開始。

HP:http://www.kamishigotosousei.com/